改正健康保険法、成立

  • 2019.05.16 Thursday
  • 11:00

 

2019215日のブログ「マイナンバーカードが保険証に?」でも紹介しましたが、

マイナンバーカードを健康保険証として使用できるようにする旨を含む改正健康保険法が、

2019515日の参議院で可決され、成立しました。

 

 

この改正健康保険法のうち、おそらく利用者に大きく関係するであろう内容は、簡単に言うと以下のとおりです。

 

1、医療機関を受診し、保険診療を受けようとする者は、

電子資格確認等(=マイナンバーカード裏面のICチップ読取)により、被保険者であることの確認を受け、当該給付を受ける。

 

2、健康保険の被扶養者の要件を以下のとおりとすることを、厚生労働省令で定める。

日本国内に住所を有する者

外国に留学する学生等で、日本国内住所を有しないものの、渡航目的等を考慮して、日本国内に生活の基盤があると認められる者

 

 

施行日は、一部を除き、令和2年(2020年)41です。

 

 

 

 

ところで、マイナンバーカードですが、

実際にもってはいるけども、マイナンバーを確認すること以外に使ったことはほとんどない、

という人も多いのではないでしょうか。

 

マイナンバーカードを持っていれば、何ができるのか、ちょっと調べてみました。

 

【マイナンバーカードの使い道】

 

・電子署名を利用して、各種行政手続きのオンライン申請ができる

・本人確認の身分証明書として使える(銀行口座開設、パスポート新規発給等)

・オンラインバンキング等のオンライン取引に利用できる見込み

・コンビニ等で住民票や印鑑登録証明書が取得できる(現在、619市区町村、約9,600万人が対象)

 

なお、電子署名として利用する場合は、ICカードリーダライタの準備が必要になりますが、

これは、スマホにアプリをダウンロードすることで、カードリーダーとして使用できるそうです。

 

 

とはいっても、そうそうマイナンバーを使用する機会も多くなさそうです。

 

しかし、健康保険証としての役割もマイナンバーカードが兼ねるようになれば、

マイナンバーカードの出番はぐっと増えそうです。

永住ビザの許可要件が厳格化される見込みです

  • 2019.04.01 Monday
  • 13:04

 

永住許可の要件については、入管法22条2項に規定されていますが、

具体的なポイントについては永住許可に関するガイドラインで示されています。

 

このガイドラインはたびたび改定されており、直近では平成29年4月26日付けで改正され、高度専門職に該当する一定の外国人に対して永住許可要件のうち、居住要件が大幅に緩和されました。

 

このたび、新たな改正案がパブリックコメントに掲載されました。

 

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パブリックコメントとは・・・

公的な機関が規則や命令(審査基準や処分基準など)等を制定しようとするときに、広く公に、意見、情報、改善案などを求める手続きのことで、「意見公募手続」と同義で使われます。

よって、パブリックコメントが掲載された時点では、それは決定されたものではありません。

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公表資料によると、永住許可の3要件のうち、いわゆる「国益適合要件」(22条2項本文)の一部について、以下のとおり改正(厳格化)される見込みです。

 


 

【変更前】

 

(3)その者の永住が日本国の利益に合すると認められること

ア 原則として引き続き10年以上本邦に在留していること。ただし,この期間のうち,就労資格又は居住資格をもって引き続き5年以上在留していることを要する。

イ 罰金刑や懲役刑などを受けていないこと。納税義務等公的義務を履行していること

 

【変更後】※傍線箇所が変更点(赤字引用者)

 

(3)その者の永住が日本国の利益に合すると認められること

ア 原則として引き続き10年以上本邦に在留していること。ただし,この期間のうち,就労資格(在留資格「技能実習」及び「特定技能1号」を除く。)又は居住資格をもって引き続き5年以上在留していることを要する。

イ 罰金刑や懲役刑などを受けていないこと。公的義務(税金,年金及び保険料の納付義務並びに出入国管理及び難民認定法に定める届出等の義務)を適正に履行していること。 

 


 

従前より、公的義務履行状況は審査対象になっていましたが、その内訳(内容)が明確化された形です。

 

以前弊社ブログでも紹介しましたが、入管法改正に際する衆議院付帯決議(10号)には、以下の文言が盛り込まれていましたので、おそらくそれを反映させた形かと思います。

 

「近年の我が国の在留外国人数の増加を踏まえ、在留外国人からの永住許可申請に対しては、

出入国管理及び難民認定法第二十二条第二項の要件の適合性について、厳格に審査を行うこと。」

 

ガイドラインなので、公布・施行という概念はありませんが、

パブリックコメントの結果公表次第、おそらく5月下旬には運用が開始されると推測されます。

 

永住許可の要件確認の際は、上記を経緯及び趣旨を踏まえ、より厳格な事前検討が必要です。

 

 

 

高卒で就労できるか

  • 2019.03.08 Friday
  • 10:40

 

今年も、(花粉襲来とともに)卒業式のシーズンがやってきました。

全国の、学校を卒業される学生さん、おめでとうございます。

 

さて、学校を卒業される学生さんは、何も日本人だけではありません。

就労ビザ等を持っている外国人の子として、

「家族滞在」の在留資格を持って学校に通われていた学生さんもいらっしゃることでしょう。

 

 

「家族滞在」の在留資格を持つ方が、引き続き「家族滞在」で在留していこうとすると、

“扶養者に扶養されている”、という条件を満たし続けなければなりません。

 

しかし、子どももいつかは親から独立するもの。

例えば、扶養を外れるほどの収入がある場合や、子として扶養されるべきであろう年齢を超えた場合は、

「家族滞在」の在留資格を引き続き持ち続けることが困難になってきます。

 

その場合、

そうなる前に、家族と共に「永住」申請を行ったり、

学校に通っているのであれば、「留学」ビザに変更したり、

結婚したら、配偶者系の在留資格に変更したり、

という必要がでてきます。

 

しかし、中には、高校卒業後には働きたいと考える人もいるでしょう。

 

一般的に、「資格外活動許可」で定められた時間を超えて就労するためには、

何らかの就労系の在留資格を取得するか、

就労制限のない身分系の在留資格を取得するしかありません。

 

では、日本で育ってきた上記のような子供たちが、そのようなビザを取得できるのか、ということです。

 

 

就労系の在留資格を得るためには、学歴や職歴の要件がありますが、

一般的には、大学卒業相当の学歴が求められることが多く、

職歴についても、基本的にフルタイムで勤務したものが対象となるため、

どちらも現実的ではありません。

 

そこで、そのような方のために、「定住者」や「特定活動」の在留資格を取得できることがあります

対象となる方は、以下のとおりです。

 

※いずれも、資格外活動の範囲を超えた就労をする場合を対象としています。

 

◆「定住者」の在留資格への変更対象となる方

仝什漾◆峅搬佳攤漾廚虜瀘瓜餝覆覇本に滞在している

日本の義務教育の大半(※)を修了している

F本の高等学校を卒業、または卒業見込み

そ∀先が決定(内定でも可)している

ソ撒鐫呂瞭禄佚の公的義務を履行している

 

※めやすとして、小学校中学年(小3〜小4)までには来日し、少なくとも小学校4年生の約1年間は在学し、以降、中学校、高等学校を卒業する場合

 

以上 銑イ料瓦討両魴錣鯔たしていれば、

「定住者」への在留資格変更の可能性があります。

 

 

 

◆「特定活動」の在留資格への変更対象となる方

仝什漾◆峅搬佳攤漾廚虜瀘瓜餝覆覇本に滞在している

日本の義務教育を修了している

F本の高等学校を卒業、または卒業見込み

そ∀先が決定(内定でも可)している

ソ撒鐫呂瞭禄佚の公的義務を履行している

ι淪楴圓任△詆稻瑤亙譴汎欝錣垢

 

※めやすとして、少なくとも中学3年生の1年間在学し、以降、中学校、高等学校を卒業する場合

 

以上 銑Δ料瓦討両魴錣鯔たしていれば、

「特定活動」への在留資格変更の可能性があります。

 

 

「定住者」か「特定活動」の差は、

いつから(どれくらい)日本にいたのか、という点です。

小学校3〜4年生以前からずっと日本にいる場合は、「定住者」、

中学3年生以前からずっと日本にいる場合は、「特定活動」となるわけです。